3カ国でAI営業を回すフラクショナルCMOのスケジュール管理術
· Norimitsu Shida · Kiruck Inc.
要点
米国・日本・韓国をまたぐAI営業。Googleアカウント5つ、AI SDR 3本、ダブルブッキングゼロの実例をTenbinの創業者が解説。
Before — 3カ国、5アカウント、連携なし
フラクショナルCMOとして米国SaaS企業、日本のD2Cブランド、韓国のスタートアップの3社を担当していた。Googleアカウントは5つ、AI SDRツールは3種類:米国向けにApollo、日本向けにSmartlead、韓国は手動シーケンス。
各ツールが自社のカレンダーに紐づいた予約リンクを持ち、他のアカウントの存在を知らなかった。
システムを壊した数字
• 3社にまたがるGoogleアカウント5つ
• 週30件以上のAI生成メール送信
• 月平均3件のダブルブッキング
• 週2時間の手動カレンダー突合
• タイムゾーン混乱による月1件のミーティング失念
ダブルブッキングは単なる不便ではなかった。直前のリスケジュールを受け取った見込み客との信頼関係を損なう。信頼を売るフラクショナルエグゼクティブにとって、これは致命的だった。
転機 — 存在しないツール
2つの機能を同時に実現する予約ツールを探した:(1) 会社ごとに別々の予約リンクを作り、各リンクがその会社のカレンダーに書き込む、(2) スロットをゲストに見せる前に全Googleアカウントの空きを確認する。
Calendlyでは不可能 — 1サブスクリプション1アカウント。Cal.comでも不可能 — 1インスタンス1カレンダーソース。会社別リンクの分離とアカウント横断の空き統合を両立するツールは市場に存在しなかった。
だからTenbinを作った。
After — 会社別リンク × 全社統合の空き
| 予約ページ | AI SDR | 市場 | 書き込み先 | 空き確認 |
|---|---|---|---|---|
| /nori/us-saas | Apollo | 米国 | US SaaS Google Cal | 全5アカウント |
| /nori/jp-d2c | Smartlead | 日本 | JP D2C Google Cal | 全5アカウント |
| /nori/kr-startup | 手動 | 韓国 | KR Startup Google Cal | 全5アカウント |
各AI SDRが指定されたリンクを貼る。ゲストが見るのは空き時間だけ。他社の存在は一切見えない。FreeBusyによりイベント詳細はアカウント間で一切流通しない。
導入6ヶ月後の結果
• ダブルブッキング: 月3件 → 0件
• 手動カレンダー確認: 週2時間 → 0時間
• ミーティング失念: 月1件 → 0件
• AI SDR返信〜予約確定の時間: 40%短縮(リスケのやりとりがなくなった)
• CRMアトリビューション精度: 100%(予約ページごとにwebhookが分かれるため)
技術的に何が違うのか
重要な洞察は、カレンダー同期ではなくGoogleのFreeBusy APIを使うことだった。従来の予約ツールはカレンダーを同期する — アカウント間でイベントデータをコピーする。これはプライバシーの問題(A社がB社のミーティング名を見てしまう)と複雑さ(同期コンフリクト、権限管理)を生む。
FreeBusyはもっとシンプルな問いを投げる:「この人は14時から15時の間、空いていますか?」答えはYesかNo。イベント名、説明、参加者は一切共有されない。つまり:
• カレンダー共有権限の管理が不要
• クライアント企業間のデータ漏洩がない
• 同期遅延がない — 空きはリアルタイム
• OAuth接続以外のアカウントごとのセットアップが不要
FAQ
- セットアップにどのくらいかかりましたか?
- 5つのGoogleアカウントの接続に約10分。3つの予約ページにカレンダーを指定するのに5分。合計15分以内で完了しました。
- ApolloやSmartleadの設定を変える必要はありましたか?
- いいえ。各AI SDRのメールテンプレートの予約リンクをTenbinのURLに差し替えただけです。API連携もワークフローの変更も不要でした。
